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二組のみんなへ最後のスピーチ

      

いよいよ最後のスピーチとなりました。

3年2組は、大変仲の良いクラスでした、しかし単なる仲良しグループではありませんでした。

たとえば、給食の準備中、牛乳がこぼれたり、汁がこぼれたりしたときには自分の箸を置き、いっしょに片付けました。先生も一本牛乳を割ったことがありますが、割った先生よりも早く雑巾やちりとりを持ったみんなが集まってきてくれ、あっという間に片付けてくれました。それは、誰が失敗をしたときも同じでした。また、学級内でトラブルがあったとき、当事者でなくても利害を超えて自分から積極的にかかわって、問題の解決に働きました。もし、世の中の大人たちが、君たちのようであったならば、現代の社会問題の多くは、すぐさま解決し、ほんとうに民主的で暮らしやすい社会となるでしょう。

君たちは、互いの欠点をも認め合い、支え合いながら、高めあってきました。実は、今だから言いますが、先生の隠れ学級目標は「支え合うクラス」でした。誰かが倒れそうなとき、すっと手が伸ばせる。そんなクラスという意味です。どうですか? 今の3の2ってそんなクラスですよね。

3年2組は今日で解散しますが、みんなの3年2組は永遠の3の2です。

これからみんなが生きていくなかで、さまざまな集団に属すると思います。そのなかで、3の2で培った力、すなわち「仲間を作り、ともに住みやすい社会を作ってゆく力」を発揮してください。そうすることが3の2を永遠にすることになると思います。決して3年2組を過去の遺物にしないでください。また、過去の美化された思い出にしないでください。3の2から巣立ったことを誇りとし、生きて働く永遠の3年2組にしてください。

最後に、先生は、君たちがやろうと思うことにあまり反対をしてこなかったと思うんですが、卒業にあたり、ひとつだけ、禁止事項を設けます。

先生より先に死なないでください。死ぬときは、必ず先生の許可を得てからにしなくてはいけません。

以上で先生のスピーチを終わります。ありがとう。

 ―― 卒業式の日 最後の学活にて ――

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